たみ子さんの部屋

西小岩幼稚園の園長、たみこさんが日々の徒然や、思い出や、愚痴をそっと語ります。

〜 夢 枕 〜

2017年 2月

このあいだ、バスに乗って出かけた時のコト。

バス停に近より、時刻表を見ようとしたら、ベンチに座っていたご婦人が「あと4〜5分でくるわよ」と言ってくださいました。ご親切な方なので、ニッコリ私もお礼を。

すると、「あのね、今日ね、友達の家に行ったら卵くれたのよ。アレだね。卵って重いんだね、ホラ…」と手さげの袋を私の手に…。

思わず受け取って「ほ、ホントですね。」とその包みを持つ。

あとさ、洋服をさ、着ないからってくれたのよ。別にいらないんだけどさ、せっかくくれるっていうのに悪いじゃない。だからもらってきたのよ。私さ、昔、グラフィックデザイナー(ってなに?)のアシスタントやってたからさ、着るものとかうるさいのよね。でも、くれるっていうのに悪いじゃないねえ。これも結構重いのよ、ホレ!」とその包みも持たされて、卵と洋服の袋を両腕にぶらさげて、「ホ、ホントだ。重いです」と力なくあいづちをうつ私。

そのあと、ご自分の身体のこと、病気があって通院しているとのこと。
もしかしたら転移してるかもしれないんだってさ。その結果を聞きに行かなきゃならないのよね

でもね」と、そのご婦人は言います。

先生がさ、エグザイルのさ、◯×△×(わからん私)に似てるのよ。いくのが楽しみでさ、あっちもニコニコしてるのよ。行くとうれしがるのよ

・・・えっ!? ご病気…

私はさ、一人だからさ、まぁいろいろあったけど、今はもう一人。気楽なもんよ!
 寝たい時に寝る。食べたい時に食べる。好きにしてるのよ。気楽でいいのよ!
」と。

バスが来たので乗って、もしかして席がはなれるかなと、かすかな希望がありましたが、結局となり同士になりました。お話はまだまだ続きます。ほぼ、くりかえしではあります。

次の停留所で乗ってきたご夫婦に、
あらぁ〜お父さん!
このお父さんやさしいのよ。ねぇ。私ねぇ。卵もらって洋服もらって・・・
と私に話した話がくりかえされるのであります。

そのご夫婦はちょっと困った顔をしながらも、ハイハイと聞いています。

ひととおり終わって、また私に向かい、
みんな、友だちよ。街じゅう友だち! 知ってる人ばかり。
具合が悪いからってウジウジしてても笑っててもいっしょ。
笑ってなきゃねえ! みんな、街じゅう知ってる人!

ア、ハイ。そうですよね。笑ってすごすほうが健康にもいいらしいです…
オズオズと私は言う。バスの乗客のみんなが注目してくる。ビミョーな空気だ。

少しの間があって、

あのさ、枕がね…、ぬれる時もあるのよ…。そう言ったらさ、友だちってばさ、ヘッ。よだれか、ハナミズじゃないか!?って言うのよ・・・ハハハハ・・・・

と言ってバスから降りて行きました。
バスの中にはホッとした空気が流れ、私も少し肩の力が抜けました。

で…落ちついて、その時の話を思った時、

そうだよね。どんな仕事をして、どんな人生を過ごしてきたのかはわからないけれど、あんなにアッケラカンと笑って、しゃべり倒しているあの人が「枕をぬらす」…って。

あれは決してよだれやハナミズではないよな。
「不安」や「さびしさ」やその他、その他。。。

かの、偉大なる母「マザーテレサの孤独」というのを、ちらっと読んだ気がする。
バス停のあの人のことを思う。何だかずっと、あの笑顔が目に浮かぶ。

ところで、私も枕をぬらすことがあると正直に言おう。

えっ!?
たみこさんの孤独か??

(マザーテレサといっしょにするんじゃない!)

・・・ハイ、ゴモットモデ・・・。