たみ子さんの部屋

西小岩幼稚園の園長、たみこさんが日々の徒然や、思い出や、愚痴をそっと語ります。

〜 泥だんごと、東京タワー 〜

2021年 1月

 

コロナでめげそうになる日々、子ども達は毎日、笑っている。

この間、「みて〜!」と入ってきた子の手には泥だんごが。
紫色のツルツルした布、あれは、もしや磨き用の布ではあるまいか?

なにをかくそう、私は泥だんごづくりの過程で愛してやまないのが「みがき」だ。
一心にみがいていると、少しずつ、少しずつ、つやを増していく。
そのじかんのなんと輝いていることか…。なにも考えない、なにも思わない、ただひたすらにみがくのだ。

好きだなあ〜。泥だんごみがき。

何度も何度もこわれてしまう。
「できたぁ〜!」と持ち上げたとたんに落としてこなごなになってしまうことのくりかえしのなかで、たまにうまくできただんごを、嬉しく、誇らしく、お母さんに見せようと大事に持ち帰ると…なんと…ママが「ナニ?!コレ?!」とあっさりすててしまうという、かなり理不尽なめにあう子もいて…。

自分の大切な、なに物にもかえがたい宝が、守り育てた思いのこもった宝が、自分以外の人にとってはただの「ナニ?!コレ?!」なんだ。
自分の大事と人の大事はちがうんだ、それを思い知らされる最初かもしれない。泥だんご。

そうだよな。

人は人。それぞれ大切なものがちがう。
考え方も、感じ方もちがう。

でもそこをわかり合おうと努力することが尊いんだよ…

と妙に哲学的なことを思いながら、一心に泥だんごをみがく子に、
「ねえ〜ちょっとみがかせて。ちょっとだけ、みがかせて」としつこく頼む

 

今、あやとりがはやっている。

私も小さい頃にはおはじきやあやとりでよく遊んだものだ。
でも、悲しいかな、なんときれいさっぱりと忘れているではあ〜りませんか!?

思い出しながら必死で練習、年長さんなんてホーキにはじまって、東京タワーまでできるんです。ホーキはなんとか思い出せた。でも東京タワーは… む、むずかしすぎる。
あやとりの教え方、覚え方はなかなか手ごわい。
何度教えてもらってもうまくいかない。

こんな時、かしこい私は思いついた。

一人「あやとり 東京タワー」とスマホで検索する。
ああやって、こうやって、うん? ちがうか…もう一度
どうせ睡眠障害の私だから、かまうことはない。
できたと思っても、すぐに忘れるんだけどね。

 

スマホの光のなかで、もくもくとあやとりの練習をする自分。

きらいではない。