たみ子さんの部屋

西小岩幼稚園の園長、たみこさんが日々の徒然や、思い出や、愚痴をそっと語ります。

〜 正しいみかんの食べ方 〜

2021年 2月

 

昔、私が保育者になりたて、花も恥じらう22〜23歳の頃のこと。
足立区にある、とある私立の保育園に、保育者としてつとめ始めました。

そこはベテランの主任の先生のやり方がきちんとあって、朝は子どもの持ち物の片づけ整理をやらせる。

粘土(油粘土)は粘土板の上で遊んだっぱなしのグチャグチャツブツブに変化したのをトントン集めてトントンまとめてきちんと四角に整形しなければなりません。
でもこの作業ってわりと子どもは好きでした。うまく四角にできると、みんななんか嬉しそう。
得意でない子の手伝いをしてトントンやっているのは、なかなか楽しいものでした。(なんでこんなことを思い出すんだろう)

美味しい給食もあり、みんなでワイワイ言いながら食べて、デザートはたいがい果物でした。

あるときはみかん、同じテーブルの子といっしょにおしゃべりしながら食べました。まわりを見まわしながらちょっと急いで食べてる私は、みかんの皮をむいてパクパクと…、すると、となりで食べていた男の子が私に、

ねえねえ、センセみかんのスジ(あの白いところ)とらないで食べてるけど、いいの?」ときくのです。

うん、スジとらなくても大丈夫! パクパク食べると美味しいよ

ふう〜ん」と、しみじみと、パクつく私をみつめつつ、言いました。
そしてその子は、

でもセンセさぁ〜、大きくなってさぁ、お姉さんみたくなったらさぁ、すじとか取って食べるようになるんだよ…

…???…

その頃でも充分に大きなお姉さんではあったけれど…笑いました。
私のことクラスの仲間、友達だと思ってくれてるのかしらこの子…。

うれしぃなぁ〜、と、もう50年も前のことですが、忘れられない場面です。

そして、

お姉さんからおばあさんになり、
センセからたみこさんになった私は、
みかんの白いあのすじは、やっぱりちまちま取りません。
パクッと食べています。