たみ子さんの部屋

西小岩幼稚園の園長、たみこさんが日々の徒然や、思い出や、愚痴をそっと語ります。

〜 サンタクロース 〜

2018年 11月

サンタクロースがいることを信じた子は、少し大きくなって、サンタクロースが出て行ってしまった心のへやに、人に対する「信頼」を住まわせる、と聞きます。

戦後間もない頃に幼少期を過ごした私と私の姉と弟のところには、物心がついた時から、ちゃ〜んとサンタクロースは来ていました。

私たち3兄弟は、心からサンタクロースを信じていました。

25日の朝、まくらもとにプレゼントがおいてあるあの喜びといったら…。

お互いに見せ合ってはうれしくてアハアハ笑っていました。

 

ある冬の夜、私たちはその頃8:30には寝る部屋に追いやられていました。(8:30は眠る時間)

そのとき、ひとつ上の姉が言いました。

ねえ、ほんとはサンタクロースなんていないんじゃない?
お父さんが夜中にプレゼント置いてくれるんじゃない?

と言い始めました。

え〜!?」弟と私は「そんなことないよ。サンタさんが置いてくれるんだよ」と必死です。

う〜ん、でも◯◯くんちにはこないらしいよ。サンタクロースなんていないのかも…」姉は言いつのります。

どんなに話し合っても、答えは出ません。
あの時の3人。頭をよせあって、かなり真剣に、ドキドキしながら話し合った遠い遠い日のことを、泣きたくなるような気持ちで思い出します。

 

会議の結果、「寝室に鍵をかけよう」と決まったのです。
内からかけられる鍵が、へやについていたのです。
それなら父や母は入ってこられないはずだ。
サンタさんは夜中にエントツもしくは外に面した窓から入ってくるんだから…。

その夜、ドキドキしながらカギをかけて眠りました

 

朝です!!

 

プレゼントは…

 

ちゃんと枕元においてありました!

 

ほら、やっぱりサンタさんはいるんだよ!

かぎのついているへやに、お父さんはこれないよ

サンタさん、窓からそーっと入って来たんだね

3人とも大コーフンで、父や母にはサンタさんを疑ったことはおくびにもださず、大喜びでプレゼントを見せました。

60年以上も前のこと。我が父と母は子どもを喜ばそう…サンタクロースはいるんだと信じてほしいと思ってくれてたんですね。(涙)

 

後から聞くと父は、屋根をつたって子どもべやの窓にしのんできて…見事! 屋根からすべり落ちたのだ…。わが家のサンタは、しばらく腰をさすりさすり、仕事をしていた。ありがとう!サンタさん!

ところで、幼稚園の用務のおじさんは、サンタクロースがいるらしいと小学校の時にうわさをきいて、でもサンタなんてものは自分のところに来たためしがない。
どうやら「枕元にくつ下をおくとそこにお菓子とかプレゼントを入れてくれるらしい」とのこと。24日の晩、くつ下を片方枕元に置いて、寝たそうです。

朝、プレゼントがあるかと飛び起きてみたら…。

そこにはからっぽのくつ下、それをつまんで仁王立ちしたお母さんに、
だれだ!?こんなところに靴下のかたっぽぬぎっぱなしにしたヤツは〜!?

と思いっきり怒鳴られたようです。

私はサンタさんの いなくなった後に人を信頼する力を育てているだろうか…。