秘密の相談
2025年3月3日
ここ西小岩幼稚園は、うまれて70年をこえて、江戸川西小岩で子ども達と共にいます。
いろいろな子ども達と大人達。
卒園しても、なにかと寄ってくれて担任だった人に会いにくるという子もすくなくありません。
友達関係で悩んだり、担任の先生と気持ちが通じないと困ったり、「◯◯いる〜?」(いつだって居るよ)と、やってきます。
ある時、友達(この子も卒園児)のことですごく心配なことがあると、浮かない顔でやってきた子が。その子の言うには、その友達が親とうまくいっていないみたいで、話をきくとかわいそうでならない。
「なんとかならないか…」とのこと。
直接話を聞きたいから連れてきてよ、と話をして、しばらくしてその子達はやってきました。
きいてみると、たしかになんだかつらいよね、と思う話でした。
お母さんとも知らない仲じゃないし、話してみようか? と、元担任は心から心配して、職員みんなとも話し合いました。
涙を浮かべて心配する友達もそばにいて、直接親に話したりしたらその子がどんなに怒られるかわからないからやめてほしいとのこと。
何かあったらすぐ言ってね、私たちはなんとしても助けるからね! と力づけ、学校の先生にもきいてもらっておいた方がいいかもしれないよね、など職員みんなで気をもんで…。
最初に相談に来た子の親とも、どうするのが一番子どもの心を傷つけないで解決できるかと毎日やきもきと・・・。
みんなで心配するうち、その当の子の親の知るところとなったのです。
「いったいうちの子が誰に何を言ったのですか?」とおききになりにいらしたのです。
よ〜くきいてみると、多感なる少女が、なんか自分、かわいそうな子なの、と、ちょっとした物語を友達にして、うんと心配した子が信頼する幼稚園の元担任や親に言い、みんなでオロオロとその子を心配したのです。
園庭のベンチに座り、元担任に肩を抱かれながら話をするそのこと友達と担任の姿を思い出します。
耳に入った親はびっくりぎょうてんしたのは当然のコト。
その後、道でその子に会ったりすると、今まではキャァ〜と喜んで走って来たのに、その後はちょっと気まずそうにしらんぷりするようになってしまい、職員みんなで笑いました。
ま、辛い目にあってたわけでもないし、良かったと思おうね。と言い合いました。
その子もきっと、何かを学んだに違いない。
でも、私達はどうすればよかったのかね、と。
なにも知らない親ごさんには本当に失礼しました。(スミマセン!)
子どもの言うことをまっすぐに聞いて、涙を流して心配して、今は知らんぷりされてる、この幼稚園の職員たち、すきだなあ〜。
思い出すと、ちょっと笑えます。