たみこさんの部屋

同窓会

2022年10月31日

この間のこと。
門のところに何人かの子ども達がいて、なにか言っている。

近づいてみると、6年生になった卒園児たちだ。
「ファ〜なつかしい!!」と元担任は飛びつくように子ども達にむかう。
「大きくなったねえ。元気? ◯◯はどうしてる?△△は?」
卒園した幼稚園を見に来て、まだいるかもしれない先生の顔を見にきてくれたなんて、うれしいことだ。でも、その子達に「用事」があった。

6年生になった何人かが、幼稚園で「同窓会」をしたいと言うのだ。そのことを相談しに来たらしい。話はどんどんすすむ。近くの学校だけでなく、他の学校の子にも連絡する。お家の人たちもいまだに連絡しあっているらしいので、親たちも巻き込んでの連絡網だ!

日時を決めて、元担任たちはいそいそとお菓子を買い飲み物を買い、準備する。
「どれくらい集まってくれるのかしらね〜うれしいね〜」

当日、なんと23人もの子ども達がやってきてくれた。遠くの子はママの送迎、どの子もどの子もマスクをしているので、担任は「ちょっと失礼!」とマスクを持ち上げて顔を見たり、学校でのこと、幼稚園の思い出、もう笑いが止まらない。おしゃべりが止まらない。
6年生になっても、幼稚園のことを覚えていてくれていて、「同窓会をやろう」と言ってくれるなんて、職員みんなにとってこんなに嬉しいことはない。

・・・そう。力不足なのです。
この仕事も、うれしく楽しいことばかりではない。子どもと共にいることを喜びとするのはもちろんだけど、成長をみんなでたしかめ合えることはすごいことだけど・・・
それだけでなく、悲しいし、つらいし、苦しいこともやっぱりある・・・。人間だもの…。泣くことも…。

「この保育、まちがっていたのかしら…。」
「どうして伝わらないのかな」
職員どうし、反省したり、討論したり、もちろん喜び合ったり子どもの帰った職員室はひとりひとりの子どもの話でうずまいている。けれど、どうにも元気が出ないときだってあることを、白状しておこう。

そんな時の「同窓会」だ。
みんな、涙を流してよろこんだ。
ついには「神サマはいるね」と言い出す人もいて。

同窓会は、1時間という制限をこえて、笑い声にあふれた。

もう時間だよという言うはずの元担任が、別れがたいんだからしかたない。

たのしかった!うれしかった!のは、子どもより職員たちだった。また明日から頑張る…とつぶやいた元担任。

「良かった。子ども達に心からありがとうだね。」と職員みんな、肩をたたき合った。

で、ですね。その余韻(よいん)残るつい先日ですね。
中2の子ども達が、門のところで言うには、「アノサ、6年の子たち、同窓会やったんだってね。」
「◯◯も△△もみんな知らせられるし、ママたちまだ連絡取り合ってるし、私たちも同窓会やるから!!」

お。うれしい!!
よろこびは続くよどこまでも…。

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