仲間はどこにでもいる
2023年1月30日
先日、念願だったまつ組のポニー教室の予約が急に奇跡的に取れた。なかばあきらめていたところだったからなんとも嬉しい。
お家の方へのお知らせも急だったが、準備もあわただしいったらない。
まずは路線バスに30名近い子どもを一度にのせるのは乗客にあまりにすまないことだ。さて、どうしよう。
例によってない知恵をしぼって考える。
まず京成小岩駅まではや足でみんなで歩く。金町まで電車に乗る。金町からのバスは約半分を園の車に乗ってもらい、あとは静かに(?)京成バスに乗って、ポニー牧場の近くで合流する。ポニー牧場に着いたら馬小屋のおそうじ、あこがれの馬へのブラシがけ、そして人参やりをする。それから2周ポニーに乗る。
なんて素敵なスケジュールだ。
子どもたちは目を輝かせて楽しそうだ。
ポニーの背に乗り、ちょっとちがうけど発表会のときの大切な白馬のスーホを思い浮かべた子がきっといたはずだ。りりしく誇らしげなまつさんだ。
(その姿を私は見られない)
なぜかと言うと、その間に子どもを送り届けた幼稚園車の乗務員(私とおじさん)は、幼稚園に戻りお弁当を運ぶ準備だ。
ブルーシートを広げ、準備をすると、(これを裏方と呼ぶ。大切な子ども達への大切な仕事だ)ワイワイ楽しみながらお弁当を食べて、すぐそばにあった遊具で少しの間遊ぶと言うおまけつきラッキータイム!
そして行きにバスだった子が幼稚園車に乗って、また金町まで戻る。
バスが来るのを待っている間のこと。
駅のなるべく目立たないところで子ども達とおしゃべりしながら待っていると、涙をためた女性の方が・・・。
私に向かい、「おぼえてる?」と叫び、がっちりとハグしてくるではないか。
もぉう〜びっくり!!
実家の保育園でいっしょにまっすぐに子どもに向き合って、保育をどんどん変えていった時の、同僚でした。
「なつかしぃ〜! びっくりした」と涙あふれる二人。
すると陽気で愉快なまつ組の子たちは、そっと見のがしてはくれない。
「ネエネエ、たみこさん! だれ?」
「ともだちなの!?」
「なみだでてるよ〜」
「ダレ? ねえたみこさん、なんて名前の人?」と、そりゃあ追及はつづく。「うんそうなの」と言うしかないわたしについには、「あ、わかった! 仲間だ!」と。
昔の保育のこと、いろいろ考えていると、ようやくバスの子たちが到着する。
やっす〜は感激した面持ちで、
「たみこさん、お客さんたち本当にやさしくて、乗っていったらみんなが、どうぞ座って、と立ってくれて、座らせてくれて・・・やさしいの。」
席を譲ってくれたらしい人たちに、「ありがとう、ありがとう」とおじぎをしながら、「ほんとうにやさしい・・・。」と言いつづける。
そして私はというと、また一人、30年以上前の同僚がとんで来てくれた。
「やだ!元気?子どもといっしょ?いいなぁ。私は病院通い。あの絵本の勉強会のことおぼえてるぅ〜?楽しかったねぇ」ととまらないおしゃべり。
(10分くらいのあいだに2人に会うなんて・・・嬉しかったけど)
そしてまたまたふしぎそうに見ていて「ダレ?」と聞いてくる子に、私は今度は迷いなく言った。
「私の仲間!」
そんなこんなの、ポニー牧場の旅でした。